雷乃収声(かみなりこえをおさむ)

2018年9月23日(旧暦:八月十四日)
七十二候「雷乃収声」

夏の間、音と光で驚かせた雷も今年1年の役割を終える頃。
そろそろ秋が落ち着くはずの今日、日中はずいぶん暑かったものの、夜には秋分の日に相応しい涼しさとなりました。

左の写真は10日程前に撮ったヒガンバナ。今年は春から季節の前倒しが多かったので、お彼岸前に咲ききってしまうかと思いましたが、いつもどおりに彼岸の中日に満開となりました。
ヒガンバナって、猛暑の年も冷夏の年も必ずお彼岸を忘れないのだなぁ、と毎年感心します。

今日は折しも、ご両親とも亡くなられて空き家になった実家をリフォームしてお住まいになる方のご依頼で、残されたものを片付けてきました。
部屋数も広さもあるお宅で、おそらく何回かリフォームや増築をされていらっしゃるようですが、最初にお住まいになってから60年近くは経っていると思われました。

買取の目利きができる処分事業者さんも一緒でしたので、着物などはその方に判断していただくのですが、残念ながら現在は買い取りできる着物はなかなか無い時代とのことでした。
価値あるものでも、定期的に風を通したり虫干ししたりしないとダメなんだそうです。
そう知ってはいても、膨大な着物を手入れするのは、高齢の少人数世帯ではもはや不可能でしょう。

いただいたままの引出物も箱のまま、たくさん押入れに入っていました。こちらも変色したりして、処分せざるを得ません。
引出物やお返しの慣習って、段々変わりつつありますが、それでも無くなりませんね。
贈り物は送った瞬間・もらった瞬間にその役目は終わっていると言う人もいますが、ありがとうのキモチを使わないモノに変換しないように気を付けようと思った一日でした。